かなり前からR200SSとひたすら格闘してきましたが、ようやくテストが終わって
「私の手には負えない」ということがはっきりしたので、記事にしたいと思います。


きっかけはR200SSシステム変更からでした。

システムはとりあえず置いておいて、まずはこの写真をご覧ください。

2ddbb5ae.jpg


R200SS、MPCC使用、D40改(UIBAR-Ⅲ FF)、ノートリミング

MPCCを使用しているのですが、どうも星像がおかしいです。
星の周囲に縁取りのような謎のものが出来ています。

中心部拡大です。

f3a1171a.jpg




もちろん光軸調整をした後です。100%とはいえませんが、80~90%くらいには
なっているはずです。

状況をより詳しく判断するために、NくんからKissX3をお借りして、ライブビューで1等星(アルタイル)を見てみるとこんな感じでした。

3e398374.jpg


a)の状態では中心に丸い部分があり、周囲はトゲトゲが見えています。
この状態で撮影すると上の写真のようにスパイダーは1本になりますが、縁取りが出来ます。

b)の状態が一番星像が小さくなった状態です(トゲトゲ部分を星とした場合)。
星はほぼ真円に見え、スパイダーによる回折像がうっすら二重に見えます。

b)の状態だと以下の写真のようになります。

7c6cbd2a.jpg



星は若干甘いものの、縁取りは消失します。
しかしライブビューから予想されるように、スパイダーによる回折像は二重に見えます。

まとめると、

ⅰ)スパイダー基準でピントを合わせると、星の周りに縁取りが出来る。
ⅱ)星像を最小にすると、縁取りは消失するが、像が若干甘くなるとともにスパイダーによる回折像が二重になる。



この現象の原因は、次の4つのうちのどれかです。

①カメラ(D40)が悪い
②フィルター(UIBAR-Ⅲ)が悪い
③コマコレ(MPCC)が悪い
④R200SSが悪い



幸いにもうちのサークルには他社のカメラ、コマコレも4種類ありますし、R200SSはもう一台あります。
検証にはもってこいです。

まず、①の可能性を消すためにカメラをKissX3ノーマル機にしました。
結果は全く同じでした。よって①の可能性は排除できます。

d619abca.jpg



②の可能性も排除できましたが、一応FFフィルターを外してみました。
結果はもちろん同じ。①、②の可能性は無くなりました。

100ff09a.jpg





次は③、ビクセン純正コマコレ1に変えてみました。

fb8fe4c8.jpg


症状は同じです。

コマコレ2でもKissX3で後日確認してみましたが・・・

ec2682e9.jpg


もちろん同じ。



で、コマコレを外してみました。
周辺はともかく、中心は無収差になるはずです。

efa6750a.jpg


視野中心部です。微妙に光軸がずれていますが、いい感じです。
一応周辺像も載せておきます。ほぼ「理想的な」=「光軸が合った状態での」コマ収差だと思います。

a69188e9.jpg


今回は「スパイダーが一重になったとき」=「星像が一番小さくなったとき」
でした。


となると、原因はMPCC??



④については、いろいろ原因が考えられますね。

まずはこちらをご覧ください。
光軸修正後、星の撮影前の状態です。
タカハシセンタリングチューブ/センタリングアイピースを使用しています。

5352d998.jpg


悪くないと思うのですが・・・
もちろん100点ではないにせよ、90点くらいはあげられると思います。
それでここまで星像が悪化するとは思えません。

とはいえ私のR200SSのみおかしい可能性もありますので、会のR200SSを使って撮影してみました。

まずはMPCC

9dedd091.jpg



続いてコマコレ2

2841f4fc.jpg


傾向は同じですが、若干縁取りは小さいですね。

私のR200SSについては、斜鏡は洗浄しましたが、それ以外は特に何もしていません。
R200SSの場合、斜鏡セルというか金具??に斜鏡が貼り付けられているので、おかしくは
ならないはずです。

一応センターマークも打ち直してやり直してみましたが、特に変化はなかったです。
完璧ではないにせよ、正しい位置(回転・前後位置)にあるはずです。


主鏡はかなりいじりました。
洗浄をしつつ、主鏡押さえの爪を削り、爪隠しをつけています。

主鏡はシックネスゲージを使い、セルの中心に来るように入れました。
R200SSの場合は上部3箇所に爪押さえが、横からも固定用の金具?が6箇所ありますが、
どれも強くネジを回したりはしていないはずです。

程度は違うのですが、会のR200SSでも見られたわけですから、そもそもこれで正しいのかもしれません。




以上の情報を総合して、私なりの推理ですが、


縁取りはMPCCなりコマコレなりで補正し切れなかったコマ収差である。
これはピントを若干ずらすことによって消失するが、弊害としてスパイダーによる回折像が二重になる。



で、もしこれが正しいとすると、果たしてこのコマ収差を補正できるか、と言うのが問題になります。
可能性としては・・・

①現実は残酷である。どうあがいても絶対にこれ以上小さくならない。
 1)スパイダーによる回折像が二重になるのを我慢するか、2)コマ収差を我慢する 
かしかない。

②バックフォーカスを調整することによって軽減or無くすことができる。
③光軸調整なり何なり何かの方法で軽減できる。つまり、今の光軸調整、主鏡、斜鏡に問題がある。


①は勘弁して欲しいですね。2)はあまりにも見苦しいので、1)をとるしかなさそうですが
スパイダーが二重なのはすぐバレますし、あまりよろしくないのはもちろんです。
ただ、会のR200SSよりは私のR200SSの方が酷いので、減らす方法はありそうです。

②はどうなんでしょうか。MPCCはバックフォーカス55mmだそうです。
これはビクセンのコマコレと全く同じ値で、Tリング+各社カメラフランジバックと一致します。
一応手持ちのTリングの厚みは8.25mmでした。ニコンフランジバックは公称46.5mmですから、
55mmだと0.25mm短い計算になります。

しかし、屈折のレデューサーなどと違ってコマコレクターに関してはバックフォーカスは
かなりゆるいと聞いています。55mm±1mmでいいとか・・・
それに、フィルターを外した改造機でテストしてもあまり変化しませんでしたから、1mm動かしても
大して変わらなさそうですね。5mmとか思い切り動かしたらよくなるのでしょうか。

③は見当もつきません。うーん・・・



R200SS+MPCCに関して同じ症状は聞いたことがないですし、スパイダーが二重になっている作例は
見たことがないです。

ただ、昔天ガに載っていたR200SSのインプレ記事で、純正コマコレ1使用での
スポットダイアグラムを見たことがあるのですが、コマ収差が残っていたような気がします。
でもこんな感じになるのかなぁ・・・

まあ何はともあれ、私にはお手上げです。
テストできることはいろいろやりました。もうなんだかんだ5回はテスト撮影しています。
それでも毎回同じ結果でした。


どうすればいいのか、皆様のアドバイスを頂きたいと思います。
重大な見落としがあるかもしれません。よろしくお願いいたします。