日本列島は台風が度々やってきているみたいですが、こちらボストンは暖かい日が続いています。
先週は天気が悪かったのですが、先々週は新月期にもかかわらず?6日連続快晴というお天気。
星が見たくなりすぎて発狂しそうでした。

というわけで、週末を利用してCapeCodのChathamという田舎町へ星を見に行ってきました。
場所はボストンから100マイルくらい南東に行った半島となります。
砂嘴が発達し、腕みたいな形状になっています。
夏場はビーチにたくさんの人が来るみたいです。

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もろもろの事情によりレンタカーが使えないので、公共交通機関のみで
しかも星が暗い場所、となるとかなり限られます。
適当にネットをさまよっていると、どうもCape Codに星見に行っている人がいるみたいで
バスを乗り継いでいけば5時間くらいでたどり着けるようです。
レンタカーなら2時間かからないんですけどね。。。

ホテルのシャトルバス→路線バスで高速バスのターミナルがあるSouth Stationへ。
地下鉄は薄暗く汚いのですが、バスターミナルはきれいで明るい雰囲気です。
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ここからは日本と同じように、目的地と時刻が電光掲示板にあるので
列に並びます。チケットは窓口でも買えますが、有効期限60日でネットで買えるので
ネットで買ってから行きました。
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チケットはPDFでメールで送られてきます。乗る前にハンディスキャナでスキャンしていました。
座席指定とかはできないので、たぶん先着順なんでしょうね。

ボストンの路線バスはシートが硬く、サスペンションも効かずお尻にやさしくないのですが
このバスは快適です。

途中何箇所か経由しつつ、Cape Codの玄関口であるHyannisへ到着。
ここからさらに路線バスでChathamを目指します。
1番がボストンに帰るバス、7番のOrleans行きがChathamへ行くバスです。
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出発直前になっても行き先が切り替わらないので不安に思っていましたが、
先に並んでいる人が聞いてくれて助かりました。
基本適当なんで、ちゃんと確認しないと時々失敗します(すでに1敗)。

バスに乗り込むと、黄色い紐が、
おや、と思っていると降りたい乗客が引っ張ってバスを止めていました。
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さすがにボストンの街中ではないですが、田舎のバスでは良くある
フリーストップ方式です。
引っ張るとちょっと行った所で止まってくれます。逆に手を挙げるとどこでも拾ってくれるみたいですね。
慣れないとちょっとあれですが、便利なシステムですね。
一応GoogleMapでは停留所があることになっていますが、お構いなしなようです。

で、GoogleMapにかじりつきつつ、目的のMotelの前で紐を引っ張り。
ちゃんとMotelの直前で止まってくれました。
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Chatham Highlanderというモーテルです。
チェックインをする際に星を見にきた、どこか良い場所ないかと聞くと
灯台かその前のビーチが良いよと教えてくれました。事前調査の通りでちょっと安心。
(夜中出歩くので、怪しまれないための予防線というのもある)

モーテルはこんな感じ。
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ChathamのMotelでは一番安い部類でちょっと心配していたのですが、中は非常に清潔で
きわめて快適でした。今滞在しているホテルよりもぜんぜん良いですからね。半額以下ですが、、、

荷物を放り出し、いざChatham Lighthouseへ。
かばんに赤道儀と三脚とカメラとレンズを詰め込んだので、肩に食い込みます。
しかも2km以上あるという。。。

まあ、車がないんで仕方ありません。
途中Chathamの街中を通りますが、皆様Halloweenで大盛り上がり。
仮装している人でにぎわう街中を横目に、夕食も食べずにひたすら歩きます。

だいぶ疲れましたが、完全に暗くなる前に目的地到着。
すぐに三脚を引っ張り出し、まずは比較明で撮影開始
灯台の手前に船がいたので入れてみました。
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とりあえず1作品分は何とかなったので一安心。
灯台の道挟んで向かいがビーチです。Google MapにShip skelton off Cape codというものがあったので
真っ暗なビーチを赤いヘッドライトを頼りにひたすら突き進みます。
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近づいてみると、確かに何か船の残骸のようなものがあり、
星条旗がはためいています。ちょうど良い前景ですのでパチリ。
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全天魚眼でも。北側の明かりは灯台です。東側は確かに暗いですが、大気光がすごいですね。
西の明かりはニューヨークあたりからの光かと思います。そもそも空の抜けが悪かったのでこんなもんでしょう。
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固定撮影でも。中々良いモチーフでした。
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灯台を入れて北天ぐるぐる。ちょっと星が写りすぎですね。灯台の明かりの明るさは伝わるでしょうか。
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そうこうしているとオリオン座が。
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オリオンメインで。
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この辺から雲行きが怪しくなってきます。
一応オリオン座流星群ということで、しばらく粘ってみましたが
天候が回復しそうにないので01時で撤収。 
帰り道でもう晴れていたような気もしますが、きっと気のせいでしょう。。。

観測の後はヤンマー、とは行きませんが。。。
インスタントとはいえ、こちらでは高級品です。
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翌日は予報が悪化。
星見はあきらめ、オクトーバーフェストを楽しむことに。
元はドイツのビール祭りのはずですが、アメリカではハロウィンと混じっているみたいですね。
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あ、当然ビール、ロブスターロールとクラムチャウダーも。クラムチャウダーが特に美味かったですね。
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この日は特に何も観測せず一泊。
翌日帰りのバスがない!というトラブルがありながら、
Lyft(Uber的なサービス)を使って何とか帰宅しました。

久々に公共交通機関での星見でした。
しかも海外ということで、中々ハードル高かったですが意外と何とかなってくれました。
Chathamは穏やかでとても良い町でしたね。また行ってみてもいいかも。

空はたいしたことはなかったですが、高校時代に公共交通機関のみで
必死に撮影に行っていたころを思い出します。

あのころと比べると機材は格段に進歩し、普通に車でいつでも撮影に行けるようになりました。
その分毎回毎回の撮影の重要性というか、気合の入り方が違う気がします。
昔のほうが”いい”写真を撮っていたような、そうでもないような。。。。

ま、なんにせよ、この状況でも何とか星が見られたことに感謝します。
しばらくはこの状況が続きます。帰るのは12月になりそうですが、どうなることやら。