Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2010年04月

いて座の天の川

札幌は一昨日から荒れ模様で、雪もちらついていました。
今は雨が上がり、風もようやく収まりました。

そういえば今日からゴールデンウィークなわけですが、今年もあまり休めそうにないですね~。
満月ですし、天気は良さそうですが大人しくしているつもりです。
ゴールデンウィーク明けには遠征したいところですね。


さて、前回の中山峠のときに試しに撮った写真です。
薄明が始まっており、1枚しか撮影できませんでしたが意外に良く写っていました。

f19f7245.jpg


データ
撮影日時:2010.04.17 03h02m~ 5min×1枚
カメラ:ニコンD40(ISO1600、赤外カットフィルター除去改造、RAW)
フィルター:IDAS UIBAR-Ⅲ FF
レンズ:Ai Nikkor 85mm F1.8
ガイド:タカハシ スカイキャンサー赤道儀(ノータッチガイド)
処理:RAP2,Photoshop CS3

薄雲の影響もあり、ちょっとぼやっとしていましたが良い写りです。
中山峠の南の空は捨てたものではないですね~。



さそりモザイク

前回の中山遠征の写真を処理してみました。
低空の雲とひどい透明度にやられて散々でしたが、無理やり2枚モザイクしてみました。

362b964d.jpg



データ
撮影日時:2010.04.17 00h51m~ 5min×7枚×2コマモザイク
カメラ:ニコンD40(ISO1600、赤外カットフィルター除去改造、RAW)
フィルター:IDAS UIBAR-Ⅲ FF
レンズ:Ai Nikkor 85mm F1.8
ガイド:タカハシ スカイキャンサー赤道儀(ノータッチガイド)
処理:RAP2,StellaImage6,Photoshop CS3



かなり厳しいですね・・・低空はもろに雲の影響を受けました。
透明度の良いときにはもっとまともに処理できると思いますので、
良い練習ができたということにします。

また、シャープな星像のせいもあって、

偽色が火を噴きました。

どうしようもなかったので、星を飛ばし気味にしつつ
彩度をなくして誤魔化しました。

やはりニコンでは厳しいのでしょうか・・・


気づけばもう新月期も終わりです。
今月は遠征できずストレスが溜まるばかりでした。
来月は黄砂の影響もあって厳しそうですが、せめて一度くらいはまともに
晴れてほしいものですね。


遠征してきました

昨日夜は近場の中山峠まで遠征してきました。

出発時点で透明度が恐ろしく悪く、春霞の空でしたので
全く期待していませんでしたが、意外にも薄明開始まではそれなりに晴れてくれました。
運がよかったですね。

やる気もあまりなかったので、SXWを持っては行きましたがスカイキャンサーでのんびりノータッチ。
新機材のUIBAR-Ⅲ85mmF1.8も問題なく動作し、満足でした。

今日はサークルの観望会で出かけるのですが、どんよりとした曇り空で
今日はダメそうです。今夜は酒でも飲んでまったりするかな~。

本州は晴れの予報みたいですね!
本州の皆様頑張ってください!

新機材3つ到着しました

今日の夜、3つ目の機材が到着し、あと一つありますがメインの3つは揃いましたので
ご紹介いたします。

1つ目はなんと新しいカメラです。
その名も・・・














Nikon D40です!

6658de16.jpg


またかよ!という声が聞こえてきそうですが、
コイツは星野写真を本格的に撮るために購入しました。


なぜまたD40かというと、

①安い!!!(キタムラのネット中古で19800円でした)
②自分でIRカットフィルタを外せる
③現時点のエントリー機ではおそらくノイズが一番少ない
④現在持っているD40用のアクセサリーがそのまま使える

一番の大きな理由は①ですね(笑)

中級機以上は買う気になれませんので、エントリー機で候補に入るのは
D50、D40、D40X、D60、D5000、D3000あたりですが、D50は背面モニターの
拡大率が低く、D40Xはノイズが多いみたいですし、D5000は一番迷いましたが
高いうえに自力で改造するのは無理そうです。

ちょうど安いものがありましたので買ってしまいました。



お次は新しいレンズ

9b3c0010.jpg


Ai AF Nikkor 85mmF1.8です。

これはDタイプレンズではなく、前の型ですね。
まあレンズ設計は同じだそうですので、少し安いこっちにしました。
ヤクオクで22000円ほどで入手。

これもD40同様、星野写真用です。

なぜこのレンズかというと・・・

①安い!!!
②F1.8と明るい
③周辺減光が少ない
④ディストーションが小さい

これまた①が主な理由なわけですが、元々このレンズはモザイク用に買いましたので、
③と④も重要といえば重要です。

85mmクラスのレンズ候補としては

Carl Zeiss Planar T* 85mmF1.4 ZF
②Ai AF Nikkor 85mmF1.4D
Ai-S Nikkor 85mm F1.4
④POLAR(Samyang, Vivitar)85mm F1.4

まあ、最初は①を買う予定でした。
めちゃくちゃ格好いい!!
D40につけても全然ダメですが、私がこよなく愛するNikon NewFM2につけたら
それだけでご飯3杯はいけますね(笑)
機械的な精度に関してはかなりの高評価でしたし、性能も良さそうです。

しかしお値段が・・・
中古で6万オーバーは危険すぎる金額です。

②は最初から選択肢にありませんでした。
これも高くて手が出ません。こっちを買うくらいなら間違いなくツァイスを買います。

③は中古なら価格もそれなり、ただそれでも結構高い・・・
それにもう少し頑張ればツァイスを買える事を考えると微妙です。

④は85mmF1.4を注文してから存在を思い出してしまいました。
韓国のメーカーのレンズで、売っている国によって名前が違うみたいですが
それも中身は同じです。買う場所にもよりますが、このスペックで新品3万円台
破格です。
コーティングはイマイチと聞きましたが、人柱になるのも悪くなかったかもしれません。

85mm1.8で一番心配だったのはパープルフリンジです。
開放ではすさまじく出るみたいですが、上の①~④でも出るみたいですから
こればかりは試してみないと何ともいえません。

F4、欲を言えばF2.8でフリンジが出なければ儲け物です。



ただ、このレンズにも問題が・・・
謎のでっぱりがFFフィルターと干渉してしまいます。

3c64c2b0.jpg


なんなんでしょうねぇこれ・・・
カメラと接続しても、どことも接触している気配はありませんし、
シグマのレンズや180mmF2.8などはこのでっぱりが存在しません。

ということは・・・

切ってしまえ!!

ってことですね。
明日にでもリューターで切断してしまいます!


D40に取り付けるとこんな感じです。

5c421e5c.jpg


うーん、結構格好いいかもしれません。


最後は新しいフィルターです。

cb24d9d4.jpg


IDAS UIBAR-Ⅲ FFフィルタです。

今まではFFフィルターとしてLPS-P2を使ってきましたが、
最近あることに気づいてしまいました。

光害カットフィルターなのに、光害がある方位で撮影をしたことがほとんどないんです。

本州の方から石を投げられそうですが(笑)、さすが北海道、
あまり恩恵を受けた気がしません。

もちろん星雲のコントラストは上がりますので効果がないわけではないんですが、
露出時間が長くなる、星の色がおかしくなるといった弊害がありました。

R200SSの撮影では星雲メインですので効果的ですし、F4と明るい上に
写す範囲が狭いため相対的に星の数が少なく、あまり気にはなりません。

ミニボーグは中間くらいですが、カメラレンズを用いた広角系の写真では
デメリットの方が大きくなってしまいました。

そもそも星野写真は星が命ですし、星雲の細部までは写る気がしませんので
LPS-P2の意味はないですよね。色むらも気になります。

ノーフィルターという選択肢もありましたが、フランジバックが思い切りずれてしまい、
望遠鏡と違ってカメラレンズは途中にスペーサーをかませるのが面倒です。

ならCCDを固定する際に、カメラ側にスペーサーを入れればいいじゃない、
といわれると反論できないのですが・・・

それと、UIBAR-Ⅲの透過率特性も購入の理由の一つです。

3dd2a070.jpg

短波長側にご注目ください。

かなりシャープカットであり、420nm以下の波長は完全にカットされるみたいです。
これでパープルフリンジが少しでも減少してくれれば、と考えました。



ようやくこれでモザイク星野写真を撮影する準備が整いました。
トータル7万弱、もはや後戻りはできません。
これら新機材と今までの機材で、夏の天の川をバンバン撮って行こうと思います!
まずはさそりがターゲットです、今月の新月期はこれがテーマですね。

機材ネタ

今日は4月1日、エイプリルフールでしたね。
私は特に嘘をつくこともつかれることもなく平穏な一日でした。

というわけで、特に面白いことも書けませんので普通通りの記事です。
どうぞ安心して(?)ご覧ください。

①バランスウェイトの自作

皆様ご存知かもしれませんが、ビクセンのSXW赤道儀はモーターボックスが
内蔵されており、バランスウェイト側が少し重くなっているので、
軽い鏡筒であればウェイトフリーでバランスが合います。

これはこれで結構なことです。デザイン的にもすっきりしますし。

で、ビクセン純正のバランスウェイトで一番軽いのは1.7kgのもので、
これが標準で付属しています。

また、ウェイトシャフトが中に仕舞うことができますので、
(仕舞っている状態だと極軸望遠鏡が見えなくなってしまいますが)
ウェイトなしで最も外側にバランスが来るのはこの状態です。

7ba0ce16.jpg


ウェイトを付けずに、ウェイトシャフトを一番外側に出した状態です。


ウェイトを付けて一番内側にバランスがくるのはこの状態。

a14a9218.jpg


ウェイトシャフトをできる限り縮め、ウェイトを付けた状態です。


要は、上の状態でバランスが合う鏡筒の重さ
下の状態でバランスが合う鏡筒の重さが被っていれば問題ないわけです。

逆に言えば、バランスが合わない鏡筒の重さの範囲があるとまずいわけですね。

もうお分かりかと思いますが、バランスが合わない範囲が存在します

重いR200SSシステムの場合は問題ありませんが、
ミニボーグの平行同架システム、180mmレンズのシステムでは
どうやってもバランスが合いません。


これはビクセンの設計のせいだと思うんですが間違いでしょうか。
まあ純正で1.7kgよりも軽いウェイトが販売されていればそう文句はないんですが。


サードパーティー製のものを探してみると、スカイメモのやつなんかが良さそうですが
ウェイトシャフトの径は14mmとビクセンの20mmとは違います。
(タカハシは確か18mmだったはず。統一してほしいものです)

では作ってしまえ、割と簡単だろうと思ったのが運の尽きでした。
猛烈に大変でしたね。


材質ですが、鉄などの金属は加工的に無理だと判断し、冬合宿前で急いでいたので
加工の容易な木材に決定しました。
自作の見方、東急ハンズでφ100mm、厚さ20mmのものを5枚買いました。
これにウェイトシャフト用の穴φ21mmを空け、5枚を張り合わせればいいと思いましたが
これでは軽すぎました。

そこで一工夫。下の写真をご覧ください。何だか分かりますでしょうか??

42c8942e.jpg


これは丸板に穴を開け、そこにつり用の錘を溶かして流し込んだものです。
これだけではちょっと分かりづらいので、図にしてみました。

8180a3d7.jpg


5枚のうち、真ん中の3枚にはバカ穴を開けて鉛を流し込みます。
上と下の2枚途中まで穴を開け鉛を流し込み外に出ないようにします。
これにより、トータルの重さは800gくらいになりました。

真ん中の3枚目には、M8とM6の同軸穴を空け、鬼目ナットをハンマーで
叩き込み、そこにM6のネジを入れて固定しています。

本当はM6の穴のところにφ5mmくらいの円筒状のスペーサーを入れ、
実際のバランスウェイトと同じような構造にしようと思いましたが上手くいきませんでした。
直接M6ネジで止める構造になっていますのでシャフトが傷つく可能性がありますが
もう面倒ですのでこれで妥協しました。

5枚張り合わせ、塗装していよいよ完成です!!
さらにここでも一工夫。

7daebdcc.jpg


このくらいの位置でミニボーグシステムも180mmレンズのシステムもバランスが合います。
で、ネジの部分にご注目。

84e4e952.jpg


もともとのネジはM6の六角ボルトですが、これだと回しにくいので
パテで固めて回転しやすいようにしました。

苦労の割にはしょぼいものしか作れませんでしたが、
意外に赤道儀にもマッチしていてお気に入りです。

SXWのバランスで悩んでいる方、参考に、しないほうが良さそうですね(笑)
1kgのウェイトは確かヤフオクかなんかで売っていましたので、素直に買うことをお勧めします。


②センタリングチューブのR200SSへの取り付け

タカハシのセンタリングチューブとセンタリングアイピースを購入したことは
以前記事にしましたが、R200SS純正パーツだと上手く取り付けられません。

そこで、サークル会館でガラクタを漁っていると、以下の組み合わせで
うまくいきました。

8e03da6f.jpg


必要なのは、拡大撮影用の延長筒ですね。それ以外は純正パーツです。
ミザール製の物があり、普段使っていませんでしたのでこれを使いました。
内径がほぼぴったりで、いい感じです。

組み立てるとこうなります。

2309310b.jpg


R200SSでセンタリンクチューブの接続に悩んでいる方(いるのかな?)
参考になさってください。


ギャラリー
  • 天文ガイドに掲載していただけました
  • 夕張遠征
  • 夕張遠征
  • 夕張遠征
  • オーロラ&ペルセウス座流星群遠征詳細
  • オーロラ&ペルセウス座流星群遠征詳細
  • オーロラ&ペルセウス座流星群遠征詳細
  • オーロラ&ペルセウス座流星群遠征詳細
  • オーロラ&ペルセウス座流星群遠征詳細
アーカイブ