2010年10月
先週は月がありましたが、木星がいい感じでしたので久々に撮影してみました。
今回は買った後にほとんど出番のなかったQcam S7500を使いました。
R200SSは現在分解してありますので、90SとJSO PN-185の組み合わせです。
共通データ
望遠鏡:JSO PN-185(口径180mm、焦点距離990mmニュートン反射)
赤道儀:タカハシ90S
カメラ:Qcam S7500
キャプチャ:hunuaa cap(非圧縮AVI)
10/20(水)
直焦点
処理:Registax5.1
10/21(木)
Pentax O-18mmで拡大撮影
処理:Avistack2、Registax5.1
久々にRegistaxを使ったので、どうも慣れません。
また、最近人気のAvistackも使ってみました。Registaxと比較すると、ソフトにお任せ!という感触でした。ほとんど何もせずに勝手にやってくれましたね。
シンチエーションは良くありませんでしたが、細かいところが全然出てきませんでした。
しばらく月も大きいので、今週もまた撮影してみたいです。
昨日晴れてくれましたので、テストを行いました。
4.0mm~4.7mmまでのスペーサーを入れ、テストを行ったところ、
4.5mm±0.1mmが適正でした。
この「±」というのは、新しく自作したスペーサーが内径が大きくて使えず、仕方なくアルミテープを重ね貼りしたものに穴を開けて使いました。これは厚さが約0.1mmですし、強くねじ込むと変形しますので誤差がどうしても出ます。
そのときの画像はこちら。
ノートリミングですとこんな感じです。
4.7mmにすると再び像が悪化していたので、この4.5mmが適正であるといえるでしょう。
もうお気づきかと思いますが、
周辺像ダメですね。
なおじゅさんがこの周辺像に対してどう感じるか、ですね。
私は我慢できません。ええ。
もちろん2mmスペーサーよりは遥かに良くなっていると思うのですが。
テスト中の像の変化を見ていると、わざと中心のピントをずらすと周辺像が良くなりました。
私は全然レンズ工学に詳しくないので間違っているかもしれませんが、像面湾曲が取り除ききれていないのではと思います。ジャスピンのときの周辺像はコマ収差か非点収差が残っている感じです。
まあスペーサーは適当なものですので、これだけのデータで7878を否定するのは間違っています。
ただ、片側とか一隅だけならスケアリング不良ですので、7878には何の罪もないのですが、
四隅ともダメなのがなんとも気がかりです。
そもそも7878は「焦点距離500mm~800mm」までの望遠鏡用だそうです。
適度に7878⇔センサー間距離を離せば使えると書いてあり、7878でも使えないことはないようですが
周辺まできっちりシャープかというとかなり怪しい、と思っています。
77EDⅡとの組み合わせではSくんの作例より、周辺までシャープであるのは確認済みです。
400mmではちょっと短すぎるのか、それともF5.6だと明るすぎるのか。
ちょっとわかりません。
また、7885も71FLだとぎりぎりなようで、どうも周辺までシャープにはなってくれませんでした。
これも60EDだとちゃんとシャープになってくれるようで。400mmと350mm、たった50mmの差なんですが。
現時点で71FLとの組み合わせで周辺像までシャープなのは7866のみです。
次回は本腰を入れてテストしたいと思っています。
それはさておき、どこにスペーサーを入れるかですが、なおじゅさんもご指摘のように4.5mmのスペーサーを
入れるのは厳しいと思います。カメラが20Dとのことですので、重めのカメラですから危険です。
また、撓みによるスケアリング不良を引き起こす可能性もあります。
そこで、7921+7923を併用するというのがやはり良さそうです。パーツ代は結構掛かると思いますが、
大事なカメラを守るためには致し方ないですね。
私のテストにはそれなりに自信があるのですが、LPS-P2もお使いとのことですので、
1.0mmのメインスペーサーに加えて、0.1mm、0.2mm、0.4mmの3種類
があれば完璧でしょう。これなら4.2mm~4.9mmまで0.1mm刻みで細かく調整できます。
1.0mmのスペーサーは7923⇔カメラマウントに入れるとして、残りを残りのネジ山をみて7921⇔7923か7923⇔カメラマウントに入れればいいと思います。どちらに入れる場合でもφ49.8のネジですので。
また、内径51mmといいましたが、プロが作るものですからさすがに1mmはずれないと思いますので、
外径60.0mm、内径50.0mmでいいと思います。
材質も、薄い0.1mmや0.2mm、0.4mmはアルミだと耐久性に問題が生じると思いますのでステンレスの方が
いいと思います。1.0mmならアルミでも問題ないです。
こんな感じですが、なおじゅさん、どうですか~?
ご不明な点がありましたら遠慮なく聞いてください!
7878とスペーサーの件についてです。
7921+7923について
7923+7921ですが、思いっきり勘違いしていました。無段階に光路長が変化するパーツだと思っていました。実はあまりよく分かっていなかったもので…
ご指摘の通り光路長は3.2mmしか変化せず、2mmスペーサーと比較すると1.2mmしか変化しないようです。これだと不足ですね。周辺像は流れると思います。
バックフォーカスについて
バックフォーカスは7878とセンサー面の距離のことです。この間には7878、マウントホルダーM、カメラマウント、カメラ本体がありますが、これらの間にスペーサーを入れないと効果がありません。
下の図をご覧ください。
カメラマウントとカメラの間に入れるのはかなり難しいので、「①:7878⇔マウントホルダー」か「②:マウントホルダー⇔マウント」に入れることになりますね。①には2.5mm、②には2mmまでのスペーサーなら入れられると思います。これ以上厚いものだとねじ山の高さが足りず固定できません。
で、①には内径58mmのスペーサー、②には内径51mmのスペーサーを入れています。本来は①が内径57mm、②が49.8mmなのですが、きつきつだと入らない可能性があるので、ちょっと余裕を持たせています。
スペーサーについて
自作スペーサーたちです。
厚さ0.02mm、0.05mm、0.1mm、0.3mm、0.5mm、1.0mmのスペーサー軍団です。
7885が言うことを聞かなかったのでこんなに増えてしまいました(笑)
7878に関しては、①にボーグ純正の2mmスペーサー(なおじゅさんもお持ちのものです)を入れ、②に1.5mm&2.0mmのスペーサーを入れてテストしました。前者が3.5mm、後者が4.0mmとなります。
3.5mm
4.0mm
3.5mmに対して、4.0mmで周辺像が大幅に改善しています。
しかし、4.0mmでは不十分であることも分かります。
このときは4.0mm以上バックフォーカスを長くするスペーサーを持ち合わせていませんでしたので、この画像から判断してあくまでも予想として「4.5mm」という数字を出しています。
これは実写テストをしてみないとはっきりしません。明日晴れてくれればテストをしてみます。
また、非常に重要なポイントとして、
この値は非改造機、またはそれと同じ光路長に調整されたフィルターの入った改造機にしか成立しない値
です。私はほぼ光路長の変化のないUIBAR-Ⅲでテストしました。もしもLPS-P2などのフィルターをお使いの場合にはその分も考慮しなければいけなくなります。私の経験からすると、ニコン用のLPS-P2 FFフィルタの場合
ノーマル機+0.20mm
が適正量です。これも0.1mmくらい違うと劇的に周辺像が変化しました。
ただ、これはあくまでもニコン用のFFフィルタの場合で、キャノン用で成り立つとは限らず、もしもねじ込み式のフィルタをお使いだとすると個別にテストしないといけません。いやー面倒です。
スペーサーについて
例えばここなんかでは割と安く作ってくれるみたいですね。
必要なものは、Borg純正の2.0mmスペーサーの厚みを除いた「2.5mm分のスペーサー」となります。
ここで②に2.5mmのスペーサーを入れれば万事解決に思えますが、ねじ山の高さが足りないせいで取り付けられません。
そこで、1枚では足りないので、「①に入れる0.5mmスペーサー」と「②に入れる2.0mmスペーサー」を買えばいいということになります。
具体的には
外径68mm、内径58mm、厚さ0.50mmのスペーサー1枚
外径61mm、内径51mm、厚さ2.0mmのスペーサー1枚
となります。
外径は何かと干渉しなければいいので、私は適当に5mmのドーナツ状になるようにしています。あまり細いと折れてしまいそうなもので。材質はアルミが良いと思いますので、480+700+送料1000=2180円ってことになります。
ただ、前述しましたが4.5mmはあくまで予想値ですので、明日のテストが出来れば確定させられると思います。
出来る限り早くテストいたしますので、少々お待ちください。
また、お使いのカメラボディとフィルタをお教えいただけないでしょうか?よろしくお願いします。
ようやく2作品目が完成です、85mmモザイク2作品目、秋の天の川モザイクです。
ハート星雲、二重星団、ハートレイ、モンキー星雲まで一網打尽です~。
データ
撮影場所:上川町アンガス牧場
撮影日時:2010.10.07 21h37m~ 6min×2×4コマモザイク
カメラ:ニコンD40(ISO1600、赤外カットフィルター除去改造、RAW)
フィルター:IDAS UIBAR-Ⅲ
レンズ:ニッコール85mmF1.8(絞りF4)
ガイド:タカハシ90S赤道儀(ノータッチガイド)
処理:RAP2,StellaImage6,Photoshop CS5
中望遠レンズの醍醐味ですね。星雲も写りますし、星座も写る。
ハートレイも「薬味」くらいに思っていますが、主役はれるくらいのインパクトがありました。
尾がないので、広角の方が映える気もします。
今回はほんまかさんのアドバイスにより、2枚コンポの4枚モザイクにしてみましたが露出時間も短縮されていい感じでした。どうもありがとうございます!
露出は6分だとかなり足りず。10分やりたいところですが、ガイド精度を考えると8分が良さそうです。これでも上手くいけば8×2×4で64分、1時間で終わってくれます。来月はこれでやってみます。
今回はスカイメモがパターン交換中ですので、サークルの90Sが余っていたので使ってみました。
余りにオーバースペック過ぎですが、赤経周りのガタのせいで1カット目と2カット目を撮影するのに猛烈に手間取りました。その後は圧倒的な精度でガイドしてくれましたが、なれない機材は良くないですね。
それと、問題が2点。
①微光星のムラ
中心部の微光星のみが思い切りマゼンタに転んでいました。このせいで背景を猛烈に彩度を下げました。LPS-P2はともかく、UIBAR-Ⅲ、しかもFFでムラが出るとはちょっと不思議です。フラットのミスマッチかと思いましたが、元画像にも出ています。フラットのせいで強調されている気もしますが。うーんなんででしょう。
②構図ミス
モザイク用の星図を持っていったのですが、微妙に回転していたせいか上手く合いませんでした。仕方なく手動でやったのですが、手間取ったせいか3カット目と4カット目が回転していました。こんな感じです。
まあ球体を平面に投影するため、ほぼ無視することが出来るR200SSはともかく、85mmではこうなるのは分かるんですが、どの程度動くかっていうのは結構計算面倒だと思うんですよ。毎回毎回機材トラブルがあるので、各カットごとの露出開始時間を決めて星図を出力するわけにもいかず。
今回はカメラを赤経・赤緯に垂直にしたはずなんで、それは問題ないと思うのですが…
スカイメモにつけているKDS経緯台には2個の軸があるので、1つは普段使いませんがこれで回転させることはできます。これで星図ときっちり合わせれば良いはずですけれどねぇ。うーん…
お分かりの方、教えてください~。よろしくお願いします!
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