Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2016年09月

Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012)の結露対策 その3 各部品詳細

■ポンプ
水作 水心 SSPP-2S

この水作シリーズには2S、3S、7Sの3種類ありますが、
その中で最もエアー量の大きい2Sを選択しました。

消費電力は約4Wと極小。DCモータで高回転のものを使うよりも
確実に省電力です。

動作音もDCモータ改造品とは比べ物にならないほど静か。
普段は念のためプラスチックのボックスに入れて使っています。

■シリカゲル
Amazonで売っている、青いシリカゲルを使っています。

元はRyutaoさんのWebページ。

「ナニワゲル」というものがいいそうですが、今は売っていないようですので
近いと思われるこれを使うことにしました。

効果のほどは正直分かりませんが、今のところ結露したことは無いので
問題なく使えています。

■チューブとフィッティング
チューブはシリコンチューブ。
外径6㎜、内径4㎜のものを使用しています。

フィッティングはT字の3本分岐を3つ使っています。

レンズに吹き付ける部分は、L字のフィッティング4つを加工して取り付けています。

配管が分かりにくいので図を作ってみました。
7ffefa10.jpg



チューブは1㎜厚の発泡塩ビ版で固定。
d144e752.jpg

強度に不安が残りますが、円筒状であるレンズに上手くチューブを固定する方法が思いつかず。
純正フードを加工するのが一番でしょうが、しばらくはこれで行ってみます。


■電源
最初は12v出力可能なモバイルバッテリーとDC-ACコンバータを使用するつもりでした。
しかし、DC-ACコンバータの電源をONにすると、モバイルバッテリーの電源が落ちてしまい。。。

原因は、コンバータの電源ON時に瞬間的に大電流が流れ、モバイルバッテリーの保護機能が
働いて電源がOFFになっているのかと思います。

使えないわけではないですが、いろいろ面倒なので、AC100Vが出力できる
モバイルバッテリーを購入しました。

容量は11400mAhと貧弱で、そのくせ値段は約13kと高いですが、
他に選択肢もないので仕方なく。
とはいえ、使用するポンプの消費電力が4Wと少ないので、実用上は問題ないですね。

使ってみたところ、3時間の動作で、4つあるLEDのうち1つが消えました。
まあ、一晩は余裕で動くでしょう。

■まとめ
北海道で2回使ってみましたが、問題なく使えました。
湿度はそこまでではなかったので、どのくらいの湿度まで耐えられるかは分かりません。

本当はこんな面倒なことしないで、フードやヒーターで何とかしたいところですけれど。
まあ、しばらく使ってみようかと思います。

Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012)の結露対策 その2 失敗作

前回記事で乾燥空気を送る必要があることをまとめましたが、最初は乾電池式のエアーポンプを
使うつもりでした。

アトム4(今は後継機が出ているみたいですね)


乾電池式はエアー量が不足するだろうことは予想できたので、
モーターの交換をしてみました。

使用したモーターはこちら。

3V動作するマブチモーターですが、いくつか種類がある中で、
消費電流が最大の700mAのものにしました。

実は、もともとのモーターとは全く外見が同じで、
改造なしで取り付けができました。
右がもともとのモータ、左がマブチモータ。
f951b087.jpg


電源供給は12Vバッテリー、またはUSBの5Vを前提として、
3.3Vの3端子レギュレータを使用。

発熱することが予想されたので、ヒートシンクを取り付けつつ、
側面にはDCジャックを設置。
ここに12Vまたは5Vを入力します。
それ以外のスイッチなどは流用。
66a5f809.jpg



ちょっと電圧高めですが、まあなんとかなるだろうということで試運転。

ところが、
動作音がうるさすぎorz

耳をふさぎたくなるような騒音。
その割に出てくるエアーの量は大したことが無い、、、

というわけで、残念ながらDCモータはあきらめ。
素直にAC100Vのエアーポンプを購入することにしました。


Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012)の結露対策 その1 背景

■タム15-30の特徴
・出目金レンズ
 →ヒーターの熱が中央までいかない
 →画面の中央のみ結露しやすい

以下の写真をご覧ください。中央のみ結露しているのが分かりますでしょうか?
4ab1a18f.jpg


ちょっと強調。中心にアルデバランがあったせいで目立っているのもありますけれどね。
df22816a.jpg



・温度によりピント位置が変動する
 →巨大な前玉のせい?低分散レンズのせい?
 →ヒーターを使うとピントがずれてしまう

以下の写真をご覧ください。
上記の写真を撮った後、結露に気づき、ヒーターを入れて結露を除去しました。
033f5078.jpg


3分後に大幅にピントがずれているのが分かりますね。
ピントリングが動いてしまった可能性も無くは無いですが、望遠レンズのように
勝手に動くことは考えにくい構造かと。


以上より、以下の2つの結論が得られます。

・ヒーターは使用できない
・乾燥空気を送る場合、レンズ中心に当たることが重要

よって、前の記事のような方式を採用しました。
次の記事ではこれまでの紆余曲折を記事にします。

Tamron SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012)の結露対策 その0 概要

最近は本当に酷い天気ですねぇ。。。
ここまで雨が降ると、機材にカビが生えそうです。
梅雨よりよっぽどひどいような気が。

それはさておき、タム15-30のお話を。
とにかく結露しやすく、手を焼いています
結露対策は以下のようにしました。

乾燥空気をAC100Vエアーポンプで作り、それをシリコンチューブで4分割して
レンズフードの隙間から吹き込むようにしています。
ba6d23b1.jpg



詳細は後程紹介するとして、なぜこのセットになったかを記事にします。

北海道遠征作品集 その3(終)

No.1 アンガス比較明
56516564.jpg

D5100改、シグマ18-35㎜F1.8@18㎜F2.8

うーん、雪がないとちょっとって感じですね。。。

No.2 アンガスの夜明け(固定撮影)
c052da06.jpg

D810A、タム15-30mm@15mmF4.0、600秒

これは結構お気に入り。黄道光がいいですね。
オリオンがすべて見えていないのが残念。

No.3 初山別の鳥居その1
e166d1e5.jpg

D5100改、シグマ18-35㎜F1.8@18㎜F2.8

去年のリベンジ。でもやっぱり雲がある。


No.4 初山別の鳥居その2
90ff74ca.jpg

D5100改、シグマ18-35㎜F1.8@18㎜F2.8

ようやく利尻富士が。中央はたぶんISS。


No.6 雄冬の夕暮れ
ea994ea1.jpg

D5100改、シグマ18-35㎜F1.8@19㎜F4

一番のお気に入り。雄冬らしい景色かと。
ISSと火球がいいアクセント。

No.7 武好トンネルその1
2a5d4a7f.jpg

D810A、タム15-30mm@30mmF4.0、600秒
これも雄冬らしいといえば雄冬らしい。

No.8 武好トンネルその2
c0ee5f84.jpg

D810A、タム15-30mm@30mmF4.0
固定の方がいいかも。

No.9 武好覆道~赤岩岬覆道~雄冬トンネル
cc795f80.jpg

D5100改、シグマ18-35㎜F1.8@25㎜F4
もはやトンネルや覆道の名前が分かる人はほぼいないでしょう。
このブログをみているかもしれない、トンネル好きの後輩に捧げます。


これにてすべての画像処理が終了。
あれから1か月になりますが、遠い昔のような感じですね。
道北はけっこう撮りためたので、今度は道東にも行ってみたいです。
台風被害からの一日も早い復興を祈ります。

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