Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2016年12月

2016年総括

昨夜は大きな地震がありましたが、私は朧滝で撮影していました。
その瞬間の画像はこちら。当然ですが、思い切りずれてますね。
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震度は4かと思いますが、屋外で震度4は初めてです。
ゴーッという地鳴りが聞こえ、エリアメールの着信音がけたたましく鳴りました。

自宅はちょっと物が落ちたくらいで、特に問題なく。
としさんも大丈夫だったみたいです。磯じいさんの北茨城は大丈夫でしょうかねぇ。。。


さて、一足早いですが、明日は飲み会で遠征できないので
今年度をキーワードで振り返ってみようかと思います。


1.さらば冷却CCD
私はQHY22を持っていましたが、sora-canさんに引き取っていただきました。

理由はたくさんありますが、一番は
「撮影していて楽しくない」

これに尽きますね。

いちいち冷やさないと使えない、終わった後もだらだらと温度を上げる必要がある、
PCがないと何もできない、ファインダーが無いからどこを撮っているかわからない。
仕事がちょっとだけ近いこともあり、何だか趣味なのに仕事をしているみたいで。。。

また、私の撮影スタイルは、カメラをPCに繋いだりしないですし、
自動導入もほぼやらない。
そんなアナログ人間が冷却CCDを使ってしまうと、一瞬でアレルギーになります。
さらに、D810Aがとどめを刺しました。

逆に言うと、普段からカメラはPC経由でしか使わず、ファインダーは塞ぎっぱなし、
導入は全て自動導入の方はすんなり受け入れられるでしょう。

要は、「カメラをカメラとして使う」方には不向きで、
「カメラをセンサとして使う」方に向くって事です。


上記のことはある程度予想していました。
sora-canさんにも売却するときに「何で買ったのよ?」と言われちゃいました。

理由としては、「食わず嫌いは良くない」ってことですかね。
冷却CCDの方がデジカメより良い、デジカメからのステップアップは冷やしという
雰囲気?意見?があったと思います。

正直疑っていましたが、買ったことが無いくせに批判するのはルール違反だろうと
思いました。
また、APS-CのD5100に限界を感じていたこともありましたね。

しかし、結局私の天体写真のクオリティが上がったか、というと
答えはノーです。
私の使い方では、1インチ600万画素は、フルサイズ3600万画素には遠く及びませんでした。

今やスモールフォーマットの冷却CCDは、銀河orナロ―専用でしょう。
ただ、冷却CMOSが出てきた今、存在意義が無くなりつつあります。
冷却CMOSもまだ出始めですが、2-3年で一気に普及する予感がありますね。

QHY22の名誉のために言っておきますが、冷却CCDのなかでは使いやすいと思います。
軽いですし、付属のソフトEZCAPもとても良い出来のソフトです。
また、ノイズは本当に少ないです。冷やす意味があるのかというくらいのレベル。
消費電力も少なく、NZに持っていってモバイルバッテリーで使えるレベルでした。

とにかく、私のスタイルに合わず、ポテンシャルを発揮させてあげられませんでした。
sora-canさんのスタイルにはぴったりですので、もう入選作も何作もありますが
さらに活躍させてあげてほしいと思っています。


2.D810の活躍
私の中で、今年はD810Aの年だったなぁと。
星景・星野・直焦点と、大活躍でした。

使っていて思ったのは、CANPでも言いましたが、
「とにかく楽しいカメラ」
ってことですね。

中々100点満点の機材には出会えませんが、D810Aは100点満点です。
敢えて難癖をつけるとしたら、重さとバッテリーの持ちくらいでしょうか。
ようやく理想の機材に出会えました

本物の天文ファンが本気で作ったカメラというのもそうですが、
ベースとなるD810の完成度が高いのも効いていると思います。

画質についても文句なしです。
真夏は厳しいかもしれませんが、私は暑いのが大嫌いですので、
撮影に行かないので問題ないです。

とにかく、D810Aが得意なことをメインにしている
私のスタイルに合っているんだと思います。

どなたにもお勧めできますし、実際に多くの方がお持ちかと思いますが
特に以下の方にお勧めします。APS-Cデジカメからのステップアップを
お考えの方にゼヒ。

撮影スタイル
・カメラはスタンドアローンで使いたい
・カメラのファインダーで構図を合わせたい
・カメラレンズも持っていて、普通の写真も撮影したい

撮影対象
・ナローはやらない
・星景や星野メイン
・星雲がメイン


3.長期遠征と天気
今年はNZと北海道という2つの遠征があり、どちらも大成功でした。
逆に言うと、本州の天気は壊滅的でしたね、、、

振り返りの意味も込めて、私が遠征を始めてから
毎年どのくらいの回数遠征したか調べてみました。
この中には、長期間の遠征は含めていません。
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最多は2011年の23回ですが、意外にも2013年に社会人になってからも遠征回数が
減ってないんですようね。

ところが、今年は10回と遠征回数がめっきり減りました。
5月のNZ遠征もありますが、それにしても出られる日が無かったように思います。

11月になって天候はかなり回復しましたが、これがなかったらと思うと
ぞっとします。
とはいえ、来年以降も冬が晴れてくれる保証はないわけで。
空の明るさ、黄砂やPM2.5も含め、星の写真が日本から撮影できなくなる日はそう遠くない気もしますね。

天気だけはどうにもなりませんが、これ以上悪くなくならないことを祈ります。



だらだらと書いてしまいましたが、今年度のブログ更新はこれにて終了です。
何だか毎年適当になっているような気もしますが、止めることは無いですので
今後もお付き合いいただければと思います。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

朧滝遠征成果-すばる

いつの話だよ、と自分でも思いますが、今月の新月期を前にたまっていた画像処理を
始末しました。

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撮影場所:朧滝

撮影時刻 2016.11.29 20h17m~
カメラ:D5100改(UIBAR-Ⅲ FF, ISO1600)
露出:5分×41枚(総露出時間3時間25分)
望遠鏡:GINJI-150FN改
コマコレ:TS社 komakorrF4
処理:CCDStack2により、フラット、Deconvolution処理
StellaImage6.5によりデジタル現像
PhotoshopCCで最終調整

やっぱりすばるは反射に限りますね~
スパイダー位置は45°が最もしっくりきます。

ようやく銀平君のポテンシャルを生かしきれたように思います。
D5100という旧式かつAPS-Cのカメラですが、まだまだ現役で行けそうですね。

涸沼→朧滝→希望ヶ丘→南会津遠征

もうずいぶん昔の話ですが、4回遠征してきました。

11/25は涸沼へ。
銀平君用に入手した新兵器、TS社のコマコレのテストへ。
振り返ってみると、これで7個目!のコマコレです。

R200SS(コマコレごと後輩にあげました)用
 純正コマコレ1,2,3
 MPCC初代(セレストロン製)
 
銀平君用
 RCC1
 TS-Quattro
 TS-komakorrF4(←コイツを買った)

どうもSkywatcherのF4コマコレと同じみたいです。
Skywatcherは43kくらいしますが、こっちは全部コミコミで30kくらいでした。
月曜に注文して木曜には届いてました。ほんと早くて助かります。

しかーし、コイツはM48での接続なんですよね。。。
手持ちのTリングは全てTネジ、後はBorgの49.8ですがどれもNG。
調べるとヨドバシでKiponのM48Tリングがあったので買ってみました。

んで、まずはD810Aで試写。
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うす雲が通過していたので、ぼわぼわなのはご容赦いただくとして。。。
まあ、フルサイズは予想通りキビシーですね。
ミラーボックスケラレも酷く、周辺も急に乱れる感じ。
しかし、中心部は素晴らしい。極めてシャープです。

じゃあAPSーCだとどうだろってことですが、これはかなり良いようで。
D5100で、LPS-P2ありで撮ってみました。
31838687.jpg


背景の色がなんかキモチワルイですね。P2のせい?
何はともあれ、テストとしては十分。
ちゃんと暗い空で撮影してあげないと。。。



11/29は平日ですが朧滝強行。流石に誰もおらず。
空の状態は20時くらいちょっと雲が通過したくらいで、以降は問題なく。
銀平君+D5100ですばるを。

ガイドがメタメタでしたが、RAが良くないのは珍しい。
SXWのDecはいつでもダメですが、RAまでもダメなのはちょっとねぇ。
最近ばらしてメンテしてなかったので、今度やってみようと思います。

とはいえ、それ以外は特に問題なく。
もうちょっと撮影したい気もありましたが、鏡筒反転直前の24時に撤収。
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12/2は皆さんご存知?の希望ヶ丘大集結の日。
北海道旅行にもついてきた大学の後輩のN君が神奈川から来るというので、
常陸太田の道の駅でピックアップ。

この日は銀平君と71FLの2台体制でしたが、なんか銀平君シャープじゃないなと思ったら
光軸ずれorz
平日に2台は欲張り過ぎましたね。。。
まあ、皆さんといろいろお話ができたので良しとしましょう。

撤収中の皆様。
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我々は朝まで丘で仮眠、機材が溶けた9時ごろ出発。
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朝の丘ってのも結構新鮮でいいですね。


12/3は天気はいまいちでしたが、雪が降る前のラストチャンスってことで南会津へ。

まずはきつねうち温泉という温泉でのんびり。
ここは仮眠室もあってGoodでした。

アイちゃんにはるか昔(確か2013年)に教えてもらったポイントへ。
うーん、これは予想より良いロケーション!
駐車場も広く、景色も良いのでかなり気に入りました。

空の暗さは流石南会津!
丘や滝よりずっと暗いですね。地形的な問題もあるとは思いますが、
このクラスの空は北海道でもそうそうありません。
滝≦丘<<南会津≦平取≒アンガス<三石<函岳って感じでしょうかね。

天頂付近は全くそん色ないと思いますが、地平付近はちょっと明るいなぁという印象。
とはいえ、あまり気にはなりません。
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対角魚眼でこれですからね、本州で出会った空のなかではぶっちぎりです。

我々以外にはお二方いらっしゃいました。
お一人はぴんたんさんにはお会いしたことがあるとのこと。
もう一方は大学3年生のお若い方で、一緒にちょっと離れた沼まで撮影にいったりしました。
自分より若い人が半分もいるってのは久々です。本州では初めてかも。

天気はずっと快晴でしたが、GPV通りに23時くらいから雲々君襲来。
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撮影できなくもないくらいでしたが、連荘で疲れていたので撤収。
帰りは仮眠、というか睡眠をとりつつ帰宅。

運転していたのは2時間半くらいでしょうか。
丘プラス1-1.5時間でこの空なら、余裕があるときは迷うことなく南会津ですね。
最近は丘と滝の往復だけでしたが、今後は候補に入れます。
晴天率が低いのはネックですけれど。。。

〆はやっぱりヤンマー辛味噌激辛。いつもより辛いような。
疲れた体にしみいる旨さ!
9a8c5379.jpg


久々に思う存分撮影できました。
銀平君の運用に目途がたったのと、南会津の空に出会えたのは収穫でしたね。
年末も遠征出来たらいいなと思っています。


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