Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2020年04月

VC200Lファーストライト&ファーストインプレッション

土曜朝と日曜朝、ベランダからVC200Lのファーストライトをやってみました。

相棒はSXW、接眼レンズはLV25㎜LVW8㎜にフリップミラーと
純ビクセン」の組み合わせ。

_DSC9439

SXWはいろいろあって、モータカバーを外しています。
そしてファインダーの取り付けが逆ですね(汗)
翌日気づきました…


ご存知の通り、今期の木星は南中高度が低いですし、
シーイングもボロボロで、ジャスピンの位置さえ良くわからん…

ピントが合わないこと言うことはなかったのですが、見え味がどうかは良く分からず。
71FLよりは明るさに余裕がありそうですけれど、解像度とか筒の性能は良くわからず。

そもそも長焦点の眼視をあまりやったことがないので、
気流が良くても筒の性能がわかるかどうかは自身がないのですが…


一応処理してみたものの、あまりに酷かったので翌日リベンジ。
ちとましにはなったのですが、しょぼしょぼであることには変わりなく。こりゃ酷い…
03_26_56_grad4_ap47_R6

鏡筒:VC200L
   コンパクトエクステンダーメタル(2.2倍、合成焦点距離3960㎜F19.8)
カメラ:ASI533MC Pro
    中央部1504x1504のみクロップ
処理:AutoStakkert!3 約3000フレームから1000フレームをスタック
   Registax6 ウェーブレット変換

結構試行錯誤してこれですからね。
撮影ももう少しシャッタースピードを上げたり、工夫する必要がありそうです。


で、木星の出来はさておき、VC200Lを使ってのファーストインプレッションをば。

■良い点
・コンパクト!
 我が家のように奥行きの狭いベランダでも何とかなります。横には広いんですけれどね‥
 もうちょっと筒が長かったら、ベランダにあたってしまうので助かりました。

・軽い!
 筒の直径の割には軽いですね、見た目よりもずっと軽く感じます。

・取っ手のおかげで持ちやすい
 筒が短いのと、ちょうど筒の重心くらいに取っ手があるのもあり、太い筒でも安心して着脱できます。

・フリップミラーが標準付属
 直焦点はともかく、長焦点の筒でワンタッチで切り替えられるフリップミラーは助かりますね。

・ファインダーが秀逸
 以前R200SSを持っていたせいで、R200SSの古いファインダーもあるのですが、
 暗視野照明付き、かつ十字のクロスしたところが切れていて、星を導入しやすくてGoodです。

■悪いところ
・前後バランスが合わない!
 重い接眼レンズやカメラを付けると、目いっぱいアリガタを奥に動かしてもバランスが合いません。
 惑星撮影の時はそんなに問題ないと思いますが、直焦点ではカウンターウェイトを付けるなり工夫が必要でしょう。

・ベコベコ鏡筒
 惑星には関係ないですが、筒が軽い反面、鏡筒はベコベコ…
 これで直焦点1800㎜を点像にするのは不可能でしょう。改造必須です。。。


■とりあえずのまとめ
「惑星にはそのまま使える良い鏡筒」ですね。まあ接眼レンズはついていないですが、
使い勝手のいいファインダーとフリップミラーが付属なのは非常に良いと思います。
ベランダに置いてから、全くストレスなく撮影をすることが出来ました。

とはいえ、初心者の方がいきなり買ってしまうと、焦点距離が長いので導入に苦労すると思います。
もし直焦点なんかやろうものなら、大やけどをするでしょうね。
今はSXD2あたりとセットで販売されているので、まだ何とかなるかもしれませんが
GPDクラスの赤道儀と使ったら、それはそれは大変な思いをすることと思います。


直焦点向けとして、アップグレードキット?的なSX鏡筒バンドx2とアリガタ、デュアルスピードフォーカサーのセットもVixenか他のショップで販売すればいいのになぁと思います。
(もしかしたらどこかにあるのかもしれませんが)


それはさておき、明後日からGW本番ですが、もちろん外出は自粛します。
レデューサーは持っていないので、SXWとデフォルトのVC200Lの直焦点は点像にはできないでしょうしねぇ。VC200Lの改造は、コロナが落ち着いてからじっくりとやります。

しょぼしょぼだった木星ですが、GWは多少シーイングが改善しそうですしリベンジしたいと思います。月も大きくなるので、月面もやってみます。VC200Lはもっと良く写る、と期待したいところですね。

鏡筒購入しました

我が家に大き目の箱が、Vixenさんより届きました。
_DSC9436


箱を開けてみると、何故か梱包用の発泡スチロールにはR200SSと書いてありますが…
_DSC9437


皆さんおなじみのVC200Lを購入しました。昨日のお昼に協栄さんで購入したところ、当日のうちにVixenさんから発送され、本日到着しました。迅速な対応に感謝です。
_DSC9438


笠井のGS-200RCと迷いましたが、長いバックフォーカスが面倒なことはCAPRIで経験済みですし、標準の接眼部はGINJIでいい記憶が全くないので、いろいろ手を加えるよりは、VC200Lがいいかなと。
性能は磯じいさんやUTOさんをはじめ、多くの方が証明していますしね。
フリップミラーが標準でついてくるのもGoodです。

VC200Lはロングセラーかつ人気の筒ですので、球数は多いですから普段なら中古で、となるところです。
でも、こんな時だからこそ新品購入しきっちり経済を回さないといけません。

GWは満月ですが、惑星たちも昇ってきているところですし大人しくベランダから天体観測を楽しみたいと思います。



ASI 533 Proのノイズ評価

少なくとも月の撮影には使えることが分かっていますが、
長時間露光するとどうなるのか、ダークを撮影してみました。

条件は下記の通りです。
露光時間:300s
ゲイン:0
ビニング:なし
冷却温度:‐10度 ⇒パワーは45%程度
外気温:15度くらい
撮影枚数:16枚

◆アンプノイズは出るのか?
ベイヤー配列のまま、16ビット(65536)から200まで諧調を切り詰めてみました。
触れ込み通り、アンプノイズは出ないみたいですね。

生画像

ただ、ランダムなホットピクセルは結構あるみたいで。
これが多いのか、少ないのかは他の冷却CMOSのデータと比較しないと
何とも言えませんね。


◆ホットピクセルの再現性

ベイヤー配列のレベルを200まで切り詰め、1枚目と2枚目を500%拡大してみました。

dark比較


これをみると、
1)明るいホットピクセルは位置再現性があること、
2)ちょっと暗めで、ランダムに発生するホットピクセルがある
ことがわかります。
1)はダーク減算で、2)はコンポジットで消えてくれるはずです。
思っていたよりホットピクセルが多い印象ですが、こんなもんなんですかね。


◆ホットピクセル除去後、ベイヤーRGB変換
きれいなホットピクセルですので、ステライメージのホット・クールピクセル除去で
消えるんじゃないかと思ってやってみました。

afterHotPixelRemove_deveyer

ちょっとわかりずらいですが、きれいに消えています。
ダーク減算で消えなかった場合には、ホットピクセル除去で何とかなりそうです。


◆まとめ

・アンプノイズは発生しない。
・ホットピクセルはそれなりに存在するが、位置は固定。
 ⇒ホットピクセル除去で回避可能と思われる

他の冷却CMOSと比べてみないと何ともですが、素性はそんなに悪くないんじゃないかと思います。
他にテストしてほしい設定などありましたらコメントください。




ASI 533 MC Pro購入しました

ここ茨城でもコロナの影が迫りつつあり、明日から不要不急の外出が自粛となるようです。
天体観測はリスクの少ない趣味ではあると思いますが、観測地で星友にあったり、
トイレや途中のコンビニでも感染のリスクはありますからね…

星景狙いで短時間遠征し、何処へも寄らずに帰ってくればリスクはないと思いますが、しばらくは大人しくせざるを得ないですね…


QHY22を使ってみて、冷却CCDは自分のスタイルに合わないので
もういいやと思っていました。
とは言え、銀河もやってみたいなぁという思いもあり。

何の気なしに協栄さんのサイトを見てみたところ、IMX533搭載の冷却CMOSが。
裏面照射ですが、1インチ、ピクセル3.67um、スクエアフォーマットという変わり種。
最近発売されたのですが、あまり話題になっていないようで、ネット上の情報も少ないようです。

モノクロのほうがいいという話もありますが、LRGBフィルタを買いなおすのも
いかがなものか、フィルターホイールは大きすぎて使いたくない、手動切り替えは
面倒、ってことでカラーでいいやとポチっと。
注文した翌日には到着。


早速71FL+1.4xテレコンに、コンパクトエクステンダーメタル併用で月を撮影してみました。
StarAdventurer(スカイメモS)に乗せ、三脚はSLIKのUL-104。これもセールで安かったので
今回買いました。
P4040167


4枚モザイク、SharpCapでキャプチャ、AS!3でコンポジット、SI6.5のマルチバンドシャープと
PSで画像処理。
20200405-2-2-2

うーん、シーイングは悪くイマイチだな…もう少し大きく撮影したい。


翌日、さらにケンコーの2xテレプラスをかまして16枚モザイク。ちょっと改善。
20200406_2-2


今宵はスーパームーン、珍しくかなり良いシーイング。
これが今のところのベスト。
20200407_1-2-2-2


翌日、シーイングは逆に悪化してしまい。
20200408_1-2


次は惑星だ!と思い、早起きして木星と土星を狙ってみましたが
もはや木星なんだか何だかわからないレベルのシーイングで撃沈。
まあ、71FLではちょっと厳しいでしょうねぇ…


久々の月面撮影でしたが、家からの撮影としてはかなり楽しめました。
SharpCapも非常に使いやすく、画像のダウンロードも高速で、ストレスなく
撮影できたのが良かったですね。
まあ、もうちょっと長い筒がほしくなりますけれど…

それと、IMX183等で問題になるアンプグローは発生しないとの触れ込みですが
まだテストしていません、ダークライブラリ撮ってみてアップします。

天文ガイド入選・・・・・・・

天文ガイドに作品を掲載していただきました、、、、
                          妻の作品で、ビギナーの部ですが。

彼女にとっては初入選ですが、私の苗字が珍しいこともあり
気づかれた方もいらっしゃったかもしれませんね。

P2240993-2

ちょうど前回記事にした高戸小浜海岸での写真です。
遠征記はこちら。



到着して構図を決めている間に、かなり明るい火球が流れました。
本人は見ていなかったようです。

もちろん私も撮影していて、星ナビに2作品送付し、夫婦でW入選だ!
と息巻いていたのですが、結果は嫁のみ入選orz

実は天文ガイドさんから賞金の振り込み先のメールが来ていたそうで、嫁は当選確実。
天リフさんのレビュー記事で怪しい雰囲気はありましたが、見事に私は落選したようです…。


流石に多少私がアドバイスしてはいますが、色合い等の調整はちゃんとやってもらっています。

写真撮影は好きみたいですので、たまには応募してもらおうかなぁと。
次回はW狙って頑張ります。私が…
ギャラリー
  • 10/24の紫金山アトラス彗星(最終)
  • 10/24の紫金山アトラス彗星(最終)
  • 10/20の紫金山アトラス彗星
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
  • 紫金山・アトラス彗星遠征顛末
アーカイブ