Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2020年11月

半影月食

今日は半影月食だったみたいですね。
今日になって初めて知りましたが、まあせっかく知ることができたわけですし
撮影してみました。
天気があまり安定せず、雲間からでしたが何とか撮影できました。

20201130_01_RS_SI
ASI533MC Pro, 71FL+1.4×テレコン

VC200Lを出す気合がなかったのと、冬の気流+低空でシーイングが悪いと
予測しましたがその通り月面はユラユラ。
71FLはこういう時頼りになります。
次は来年5/26の皆既月食ですかね。

Zシステム導入 Z 6Ⅱ、Z 14-30㎜F4 S、Z 20mmF1.8の天文適正やいかに

いきなりですが、Z 6ⅡとZ 14-30mmF4、Z 20mmF1.8Sを購入しました。

PB100020


Z 5は表面照射で高感度が弱いらしい、Z 6はXQDが嫌だなぁと思っていましたが
Z 6ⅡはSDカードが使える上に、USB給電可900秒までの長時間露光のおまけつき。
ニコンを応援する意味も込めて、発売直後にレンズ2本とともに新品で購入。


南会津での撮影がファーストライトでした。
本体のレビューはさておき、まずはZ 14-30mmF4とZ 20mmF1.8のレビューをば。

Z 14-30㎜F4
@14mmF4
14-30_14mm_F4


@16mmF4

14-30_16mm_F4


@20mmF4

14-30_20mm_F4


@24mmF4

14-30_24mm_F4



@30mmF4

14-30_30mm_F4


全て400x400px切り出しです。
どのズーム域でも安心して開放で使える性能ですね!
周辺が一番シャープなのは20-24㎜くらい、14㎜はちょっと周辺が流れ気味ですが、
それほど気にはならないでしょう。ピント位置の調節でもう少しまともになると思いますし。

軸上色収差は皆無といって良いです
500gを切る重量で、Z 6Ⅱと組み合わせると1.2㎏ほど。
タム15-30㎜単体とほぼ同じですね(笑)

ミラーレス・ショートフランジバックの威力を感じる1本ですね。
Z14-24 F2.8Sを除けば、広角ズームの決定版でしょう。


20㎜F1.8S
@F1.8
20_F1.8



@F2.2

20_F2

@F2.8
20_F2.8

微妙に中心が流れてしまっていますね、たぶんブレてるんだと思います。
すみません…

前評判通り、F1.8から驚きの周辺像です。
絞ると周辺減光は減るものの、星像はあまり変化しません
これはF1.8でガンガン使うためのレンズですね!


良く考えてみると、14-30F4と20F1.8の合計金額って、新神レンズこと14-24F2.8と
あまり金額が変わらないんですよね…
20F1.8をF2.8以下で使わないと意味がないわけで



Fマウント、というかD810Aはもちろん直焦点や星野写真用としてまだまだ使います。
Z 6Ⅱは改造するつもりはないので、普段のスナップや、しばらく行きづらいですが
旅先での星景写真に使おうかなと。
まずは来月のふたご座流星群が本格デビューですね。

賑やかな城里での撮影

先週土曜日(21日)は城里まで行ってきました。
月明りはありますが、22時過ぎには沈みますし、QBPもあるので
17時半くらいに妻とともに出発。

現地にはまーちゃるさん、T-FIxさん、sora-canさんがすでにスタンバイ。
皆様にごあいさつの後、いそいそと銀平君をセットします。

ただ、機材セットが終わったくらいのタイミングで雲が…
夕食は手前にあるセイコマでホットシェフの弁当を食べたのですが、
どうもホットシェフの弁当を食べると曇るような気がします。
(今までに丘で二敗)

まあ、SCWの局地予報では22時くらいに曇る感じだったので
しばらく様子見。

結局22時にはほぼ快晴の空に戻ったようでほっと一息。
それ以降はずっと快晴でした。

銀平君ではQBPとASI533MC ProでM33を。
_DSC0151_00001

そのまま別対象に切り替えようかと思いましたが、せっかくの無風・
良シーイングですし筒をVC200Lへスイッチ

クリスマスツリーを導入までは良かったのですが、ガイドがメタメタ
挙句の果てにピンボケと散々でした…

VC200Lはオフアキ化しないとなぁと思いつつ、
それでも1時間半くらいはまともなカットがありそう。
ま、オフアキ化は来月以降の課題ですね。

撮影中は皆様とおしゃべり。
最近はぼっちだったり知り合いがいなかったりだったので、
久々に皆様とお話しできてよかったです。
_DSC0156_00001

05時、さっとフラットを撮影して撤収。


撮影結果は微妙ですが、皆様と久々にお会い出来たのは収穫でしたね。
未処理の画像がたまっているので、次の新月期までに処理しなければ…

朧滝、南会津遠征

先週から今週にかけては天候に恵まれ、多くの方が遠征されたのではないでしょうか。
私も例外ではなく、木曜日(12日)に朧滝に、土曜日(14日)に南会津に遠征してきました。

木曜日(12日)
仕事を定時で切り上げ、急ぎ朧滝へ。
車に乗るときに空を見上げると曇っていましたが、まあ晴れるだろうとあまり気にせず。

19時過ぎ、先客が一人。
天気は予報に反して曇り…

嫌な予感はしましたが、メインはテストなのでまあいいかと。
とはいえやることもないのでご挨拶。

自己紹介するとお会いするのは初めて、どうも大宮から来られたそうで。
話しているうちに晴れてきたので、一応機材を展開。
_DSC0013_00001

テストはまあNGでしたが、それなりに収穫も。
またもや曇ってきたので機材をご紹介いただきつつ、私の機材も見ていただきました。
ちょうど銀平君を持ってきていたので彼からもご挨拶。



22時半過ぎ、翌日は仕事ですし天気もダメなので撤収。
他の場所で観測していた方々も曇られたようで…
ヤンマーに行って気を落ち着かせます。
_DSC0018_00001



土曜日(15日)
最近見たことがないような、素晴らしい予報
何処に行っても晴れそうですが、せっかくの新月の土曜夜、
かつまだ雪は降っていない季節ですので、気合を入れて南会津まで遠征することに。
トイレ完備ですので、妻同伴でも安心です。

出発は予定より遅れて15時45分、下道を130㎞ほど、3時間ひた走り目的地へ。
ここに来るのは5年くらいぶりですね。

以前より有名になったのか、駐車場にはかなりたくさんの車が。
時期的・場所的にもクマが怖かったのですが、にぎやかでしたしちょっと一安心。


天気は完璧と言っていい空
この晩は今年で一番多くの天文屋が遠征していたんじゃあないでしょうか。

夕暮れ直後は明るいなぁという印象でしたが、時間が経つにつれて
どんどん暗くなっていきました。やはり丘よりは一段暗いですね。


撮影のほうは銀平君をセットしてアイリス星雲を狙います。
ここは湿度が高いイメージで、ちゃんとしたフードを作っていない銀平君は
結露すると予想し、途中でVC200Lへの交換をもくろみます。

結果的には夜露は全くなく、筒は問題なく撮影できる状態でしたが
高度が低くなってきたのと、風がないのでVC200Lへチェンジ。

VC200Lではウルトラマンを。
自動導入が上手く働かず、手動での導入でしたが何とか撮影開始。

せっかくの空ですが全天魚眼を忘れたので、20㎜レンズでパノラマ撮影を。
_DSC0083_00002_stitch-2

銀色の車がわが愛車のスバル・エクシーガで、赤い車はお隣さん。
久々にパノラマ撮影してみましたが中々いいものです。地面まで
たくさん入れられるのが良いですね。
肉眼では見えませんでしたが、結構大気光出ています


撮影のほうはまずまず順調。
明るくなるまでずっと撮影できました。
_DSC0122_00001-復元



あまりに眠かったので5時半に睡眠、9時半に起きたら
かなり暖かくなっていました。

帰りは道の駅でそばをすすり、下道は面倒なので高速で帰宅。
_DSC0145

来月になったら南会津は無理だと思うので、雪が降る前に
久々に遠征出来たのは収穫でした。
画像処理は未着手ですが、ぼちぼち始めていかないと…







VC200Lことはじめ その1 鏡筒編

直焦点撮影をする際に、鏡筒はVC200Lの最大の問題といいでしょう。
純正では鏡筒と同じ長さのアリガタがついていますが、
筒がベコベコ過ぎます。

1800㎜直焦点で撮影するには全く剛性が足りません
観望や惑星撮影では問題ないと思いますが、まずはここから手を加えます。

1) 鏡筒バンド
鏡筒径はR200SSと全く同じΦ232㎜ですので、
鏡筒バンドはR200SSに付属のものと共通です。

2本一組ですので、くれぐれも2つ買わないように…


定価は12000円(税抜)でリーズナブルですが、
ヨドバシではポイント込みで10380ですので実質1万円弱とお買い得です。



2) プレート(赤道儀側)
最初はビクセン互換のアリガタでいいかなぁと思っていましたが、
磯じいさんからロスマンディ互換に交換したとの情報をいただきました。

で、買ったのがこちら。長さは30cmにしましたが、


40cmも売っています。

後述していますが、オフセットして取り付けるので意外と短いんですよねぇ。


ただ、確かにアリガタの幅が広いほうががっちりと固定できますが、
残念ながらビクセン純正の
鏡筒バンドは幅が足りません
図にすると下のようになります。

鏡筒バンド2

せっかくの幅広バンドですが、鏡筒バンドの接触面が小さすぎて意味がありません

理想的にはアリガタと鏡筒バンドが一体になっている形状か、
または鏡筒バンドがフラットになっていて、アリガタと幅が一緒のものです。

VC200L用でそういったものはない(←あります)と思っていますが、他鏡筒なら
例えばK-Astecさんのバンド。



こういったものがあればいいのですが…ないものは仕方がない。

以下、11/9追記--------------------------------
マルさんから教えていただいたのですが、ε180EDと鏡筒径が共通だそうです。
よって、タカハシ純正のバンドが使えます。


そして、そもそもVC200Lでも使えると書いてある鏡筒バンドが
三基光学館さんで売っていますね…

これにロスマンディアリガタを組み合わせるのが正しいやり方かと。
アリガタプレートとトッププレートも含めると、お値段は6万円くらいしますが…

追記終わり--------------------------------

で、ごり押しですが下記のようにしました。
鏡筒バンド_1

鏡筒バンド_2


実際には、アリガタに最初から空いている穴を活用して取り付けました。
P9300029

アリガタの中央には丸穴が空いているのですが、その両側には長穴が空いているので
そこに2本ねじを入れています。長穴はねじが切っていないので、アリガタの裏側から
ナットで止めています。
ねじ頭が鏡筒バンドを傷つけてしまいますが、気にせず力任せに締め付けます。

ただ、ねじの長さが非常にシビアです。
短すぎると鏡筒バンドとねじが接触せず無意味で、
長すぎるとプレートから頭が飛び出し、鏡筒を取り付けるときに邪魔になります。

25㎜では短すぎ、30㎜では長すぎました
仕方なく、割高ではありますがモノタロウから27㎜のねじを買いました。


↓下ページから1㎜刻みでねじが買えます。困ったときは助かりますね。




3) プレート(上側)
2本の鏡筒バンドの幅は下側のプレートに依存します。
下側のプレートに合わせて自由に変更できたほうがいいと思い、
厚さ10㎜、幅100㎜、長さ250㎜のアルミフラットバーを購入しました。

まずは下側のプレートと鏡筒バンドを組み立てて位置を決め、
手持ちのボール盤で穴をあけていきます。
P8100002

上側のプレートも下側のプレートと同じように、鏡筒バンドを2か所から締め付けます
そのためにねじを切っておきました(ブレブレですみません)。
P8100005

さらに、親子亀方式でガイド鏡を付けるためのロングアルカスイスバンドも。
バンドは裏からカメラねじ(W1/4)で固定しています。
P9300031


4) オフセット量
今までの改造の結果、以下のようになりました。
鏡筒の後端よりも5㎝くらいまで筒を下げることができます。
これならバランスが合わないということはないでしょう。
その分、鏡筒バンド間の距離は短くなっているので、ガイドには不利ですね。
_DSC1559
ただ、アリガタを長くしてバンド間距離を延ばすと、その分トッププレートの
長さも長くなって重くなるので、このくらいのほうが良いのかもしれません。

ちなみに、前後間違えるとこうなってしまいます。
_DSC1556


5) 断熱
以前こちらで話題になっていましたね。


効果のほどは検証しないといけませんが、今よりも悪くなることはないでしょうから
何かでもらった防災シートを貼り付けました。こんなのです↓


今までのところ、遠征しても鏡筒にべっとり夜露がつくことはありません
多少なりとも効果はあるのかもしれませんね。



とりあえず鏡筒編はここまで。次は赤道儀編です。

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