Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2020年12月

2020年振り返り

今年もあと残すところ8時間ほど。
皆様いかがお過ごしでしょうか。


普段なら今日あたり実家の長野へ帰るのですが、
今年の年末年始はオンラインでの帰省となりそうです。

さて、いろいろあった2020年、振り返ってみたいと思います。

■ネオワイズ彗星
何で今来たんだよ、と多くの方が思ったことでしょう。
あと1か月後なら、8月は天候に恵まれたので多くの方が目にしたはずですが…

まあ、それも含めての彗星なのかもしれません。
180mm-5-2

これはブログ未公開の180㎜での写真。
あまりに色むらがひどく、途中で匙を投げていた画像です。
背面液晶に騙され露光不足で、画像処理は本当に大変でした…

改めて見ると、本当に美しい彗星ですね。
次にこういった彗星に出会えるのは何年後かわかりませんが、
今度はヒストグラム1/3~1/2まで露光するようにします。


■部分日食
わざわざ新潟まで行った部分日食。
金環日食や皆既日食には敵いませんが、天文現象はやっぱりいいものです。

天文ガイドに拾ってもらいましたが、天文年鑑にも掲載していただけました。
以前は本が送られてきましたが、今年は電子書籍でした。
時代の流れを感じますね~

20200621




■VC200Lの導入
今年は何といってもVC200Lと共にあった一年でした。
初めは月、続いて惑星、そして直焦点と活躍してくれましたね。
決して完璧とは言えない鏡筒ですし、中々ガイドは上手くいきませんが
じゃじゃ馬っぷりを楽しむ鏡筒かと思います。

初めから安定した撮影をしたいなら、それこそCCA-250やミューロンCRSなど
カチッとした筒を使うべきかなと。正に「プロの道具」といった雰囲気ですよね。

その点、VC200Lは「大人のおもちゃ」的な(変な意味ではなく)。
初心者がいきなり手を出すと大けがしますが、ある程度経験を積んだ
ベテランが手を掛けて使うのに向いているような。

補正レンズなしでもフルサイズでも点像になる鏡筒、
そしてレデューサーHDも加わり、発売から何年たっているか分かりませんが
ようやくVC200Lが活躍できる下地が整ったと思います。
R200SSもコマコレクターPHとの組み合わせが人気ですが、
それだけVixenに先見の明があったのでしょうね。

VC200Lの今年ベストを上げるならM42でしょうね。
Meanall2_MS

来年も活躍させてあげたいものです。


コロナもあり、いろいろあった年ですが、天体観測を続けつつ
大きく体調を崩すことなく過ごせたのは幸運でした。
来年はもっと良い年になるといいですね。

今年は大変お世話になりました。
皆様、良いお年をお迎えください。







大竹海岸遠征

しばらく前のこととなりますが、12/19の夜に鉾田市の大竹海岸まで遠征してきました。
場所はこちら。



どうもいつもの城里が雲が流れてきて、安定して晴れない予報。
当然丘や滝もダメ。
涸沼でも良かったのですが、もう少し暗いところが良かったので
初めての観測地ですが行ってみました。

駐車場の入り口がわかりにくかったものの、閉鎖されてはおらず
トイレもちゃんと水が流れて使えました。


東側は海しかないのでもちろん真っ暗、北側もまあまあ。
南は神栖~鹿島の灯りであまり暗くありません。

西側は鉾田の町が近いのでかなり明るいですね。木が多く、視界もイマイチです。
ただ、夜遅くなるとかなり暗くなりました。
北側には2か所自販機があり、灯りがかなり目立ちますね。
_DSC0526_stitch2
14㎜で撮影した画像をつなぎ合わせましたが、天頂付近は撮影したものの
雲台の固定不良で星が流れてしまい、抜けてしまいました…

_DSC0526_stitch
横方向に画像展開するのも悪くないですね。


撮影自体は風も全くなく順調。
ただ、釣り目当てと思われる車の出入りが激しかったです。
知らなかったのですが、ヒラメなどサーフ釣りで有名な場所なんですね。


04時、まだまだ撮影は出来ますが、疲れてきたので帰宅。
家までは35分くらいでした。城里とは大して変わらないので、
東側の対象を狙うなら悪くない撮影地かもしれません。



で、成果をば。
先月城里で撮影したM33を、UVIRフィルタで撮影したので
星の色を置き換え、輝度に30%ブレンドしてみました。

元画像(城里で撮影、QBP使用)
Mean-2020_4

今回の処理結果(星色置き換え、輝度30%ブレンド)
M33

星の色はやっぱりブロードバンドのほうがいいですね~
赤ポチはQBPのほうが出ますから、上手く組み合わせると作品に幅が出てきそうです。

さて、明日は大みそか。
今年の振り返りは明日やろうかな、と思います。




木星と土星の大接近

季節ものはさっさとアップするのが吉、というわけで画像をば。
17_35_34_grad4_ap1_4
VC200L, ASI533MC Pro直焦点、トリミングあり
木星をマスクして土星をレベル補正(つまりインチキ

露光時間を変えた画像を、とかいろいろやりましたが
どう頑張ってもどっちかが暗いので、木星をブラシでマスクして
レベル補正してしまいました。
まあ、ハーフND的なフィルタを使えばいいんでしょうけどね。


肉眼で見ると低空+冬の悪シンチの割には土星のわっかも
木星の縞も衛星たちもちゃんと見えていました。
こういった現象は望遠鏡で肉眼で見るのが一番ですね。

ふたご座流星群遠征詳細

Z6Ⅱを買ったことと、極大日が新月期真っただ中ということもあり
気合を入れて昨日今日と年休にして心待ちにしていました。

先週はずっとWindyとSCWに張り付いていましたが、どうも予報が
ころころ変わります。

金曜の時点では伊豆半島 or 房総半島が良さそうだったので、
天城かが原へ行こうかと思っていました。

土曜日になると予報は悪い方向へ。
日曜夜よりは土曜夜のほうが良さそうな予報でしたが、
ふたご座流星群は極大日だけ撮影するべし」という今までの経験から
土曜は遠征しないことに。

というか、実家から一足早い年越し?の生そばが送られてきていて、
天ぷらを揚げつつ日本酒の栓を抜いてしまったので
どのみち遠征は無理でしたが…



日曜起きてみると、Windy予報はさらに悪い方向へ…
この時点で天城はなさそう、房総もあまり…
下手したら家にいたほうが晴れそうな感じ。
(下の画像は月曜日にキャプチャしたものですが、
日曜時点では房総半島がもう少し悪い感じでした)
20201214Windy



ただ、SCWは福島の海岸沿いがいい感じ。
WindyとSCWが違う予報が出た場合、Windyのほうが当たるような気がしますが
今回はSCWを信じて北へ向かうことに。

衛星画像を途中のSAで確認しつつ、今回初めて行く楢葉町の木戸ダムへ。



冬時期になると、トイレが使える観測地はあまり無いんですよね…
ここはGoogleレビューによると冬でも使えるそうですが、
実際良く手入れされたトイレが。
水洗で、何と暖房もついていて至れり尽くせりでした。
ここは冬時期の遠征ポイントの定番になりそうです。


現地到着は22時過ぎ、到着直後にいきなり火球を目撃。

トイレがある中央広場の駐車場以外にも第1~第5まであるみたいです。
中央広場は視界がまずまずで、上空に光が広がらないように配慮された
街灯があるものの駐車場の端なら問題なく撮影できそうです。


東側はまだ雲がありますが、冬の天の川はくっきりと
南側はちょっと明るいですが、西側から北側は雲が見えないくらいの漆黒の闇。
星空としては十二分でしょう、ここで撮影することに。
着替えもそこそこで機材を展開します。


以降、時折雲が通過するものの、04時半くらいまではほぼ快晴でした。
03時時点では、予報よりも広い範囲で晴れていたみたいですね。
202003

流れ星も十分な数、波はあるものの1時間に50-60個くらいは見えていたように思います。

04時半になると雲が一気に広がり、その後雨がパラパラと
直ぐに上がりましたが、時間も時間ですし撤収。


月曜でしたので6号国道の渋滞に巻き込まれたりしましたが、
08時前には何とかたどり着けました。



遠征記はここまで。
昨日アップした画像の情報を。ちょっとだけ手直ししました。
ふたご座流星群2020_2

撮影時刻:12/13 22:21:50~
カメラ:Nikon D610(HKIR改造)
    ISO6400、30秒露光
レンズ:Tamron SP 17-35mm F/2.8-4 Di OSD(Model A037) (17mmF2.8)
赤道儀:SkyWatcher Star Adventurer(ノータッチ)
画像処理:CameraRawでRaw現像
     ベース画像は18枚CCDStack2でコンポジット
     12/14 04:52:34までに撮影した700枚から
     流星が写っているカットから流星部分のみ比較明合成

自分の理想に近い仕上がりに満足。やっぱりふたごは数が稼げますね。


で、問題のZ6Ⅱを。

20201213_Z6_Si

撮影時刻:12/13 23:20:02~
カメラ:Nikon Z6Ⅱ
    ISO3200、30秒露光
レンズ:Z 20㎜ F1.8S (解放)
赤道儀:SkymemoR(ノータッチ)
画像処理:CameraRawでRaw現像
     ベース画像は16枚CCDStack2でコンポジット
     12/14 05:05:06までに撮影した330枚から
     流星が写っているカットから流星部分のみ比較明合成

こちらはカメラ内インターバルタイマーの設定をミスっていて
半分しか露光されていなかったですorz
本来は1秒にインターバルを設定する必要があるのですが、31秒にしていたので
半分くらいしか撮影できておらず…どおりでカット数が少ないわけだ。

D810Aはインターバル時間を(露光時間+インターバル時間)に
セットしないといけない
のですが、

他のNikonのカメラはインターバル時間だけにしないといけないんですよね。
完全に忘れていました。
しかもインタバルタイマー中のサイレントモードがデフォルトでONになっていたので、
シャッター音がせず、どのくらいの感覚で撮影できているかわかりませんでした


さっき気づいたのですがかなりがっくり来ましたね
半分でこれだけ写っているのですから2倍くらい写っていてもおかしくないはず。

まあ、D610のほうがちゃんと撮影できていただけ良かったですが…




Z6Ⅱの設定ミス以外はやりたいことができました。
やっぱり買いたての機材はダメですね…
実は先月の南会津に行ったときになんかおかしいなと思ったのですが、
そのままにしていました。自分自身に腹が立ちます。はぁ…

とはいえ、目では200-300くらいは見えたと思いますし満足です。
来年はペルセウス座流星群が好条件、次はミスらないようにしないといけません。

ふたご座流星群撮影成功!

WindyもSCWも悪い予報でしたが、極大日の12/13-14にかけてふたご座流星群目当てで
遠征してきました。

結果的には22時から05時までほぼ快晴で、眼視でも十二分に楽しむことができました。
撮影したカメラ2台のうち1台分しか終わっていませんが、結果をアップします。

名称未設定-1

処理はめちゃくちゃ面倒でしたが、その甲斐はあったような。
今までの自己ベストは更新できたように思います。
2台目の処理と、遠征記は後程…
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