Shooting Stars - 北海道の星空の元で

天体写真を中心としたブログです。

2021年09月

中秋の名月

結局今月の新月も丸坊主、天体写真へのモチベーションが下がりつつある今日この頃。
年に数回しか使えないウン十万の機材ってどうなんでしょうね。
最近は5月に始めた釣りにはまっていることもあり、余計に天体写真のやる気がしなくなっています。

結構な頻度で磯じいさんのおひざ元の大津港へ釣りに行っています。
まだまだ初心者真っ盛り?なので、もっぱらサビキ釣りですけれど。
今年は、なのか例年通りか分かりませんが、アジは好調でかなりたくさん釣りました。
2021-07-31
真ん中はショゴ(カンパチの幼魚)です。アジは60匹くらい釣れました。




閑話休題。
本日は満月かつ中秋の名月
満月になったからか、予報よりも天気が持ってくれたおかげで
お月見と撮影が出来ました。

お月見は簡単にMAKSY君で。
_DSC5316

1万円くらいの安価な筒ですが、おもちゃのような外見ながらしっかり見えるので
大したものです。
眼視ガチ勢でない私にとっては、ちょっと見るだけならこれで十分ですね。


撮影は一応VC200Lで。
団子は私の手作り、白砂糖の代わりに甜菜糖を使ったら肉団子みたいになってしまいました(笑)
_DSC5325


写真にあるようにD810Aでも撮影したものの、どうもASI533MC Proで撮影したほうが
良さげな感じでした。
20210921_AS_SI
VC200L直焦点、ASI533MC Pro、4枚モザイク、500枚から上位50%AS!3でコンポジット、
Photomargeでモザイク、AstroSurfaceでWavelet変換、PSで最終調整


シーイングはイマイチでしたが、これだけ写れば十分ですかねー。


惑星・月面処理の新定番ソフト、AstroSurfaceの使い方

前の記事でAstroSurfaceについて触れました。


今日は簡単に使い方について解説したいと思います。


公式サイトはこちら。
http://astrosurface.com/index.html

いきなりフランス語で面食らいますが、右上のイギリス国旗を押すと英語になります。
20210902_001


無事英語になりました。これならそれなりに内容がわかるかと。
20210902_002



早速ダウンロードしましょう。多くの方が64bitOSだと思うので、64bit版を選択してください。
20210902_003


Zipファイルがダウンロードされるはずですので、解凍します。
20210902_004


解凍されたフォルダにある"AstroSurface.exe"をダブルクリックすると開きます。
インストール不要ですね。スタートメニューやタスクバーに登録しておくとよいでしょう。

20210902_005


で、こんな画面が開くはずです。
20210902_006

ここに何ができるかが書いてありますね。
ファイルの読み込みは動画も静止画も、デジカメのRAWファイルも開けるみたいです。

画像の位置合わせや、今回紹介するシャープ処理ができるようです。
惑星だけでなく、直焦点画像の処理もできるようになっているようです。
ただ、今回はシャープ処理だけに絞ってご紹介します。


画面上のリボン?から"Wavelet"を開いてください。

20210902_008



開くとこんな画面になります。
20210902_007


"Open File"をクリックし、処理したい静止画ファイルを開きます。
どうも各モジュール単体でもファイルのオープン/保存までできるようになっているみたいですね。
20210902_009


ここから肝心のシャープ処理に入ります。
公式のマニュアル(英語)はこちら。
http://astrosurface.com/manuels/tutowavelets-english.pdf

まずは画面上でROIを選択します。
Registaxと同じく、画像の一部を選択し、プレビューを見ながら最適パラメータを探し、
最後にDoAllを押して画像全体に処理を加えるという手順です。

ROIが選択されていないと以降の処理が一切できないので、
小さい画像で画像全体になってしまっても必ずROIを設定してください。

ROIは青い四角で選択されます。

画像の拡大縮小をしたいときは、メインメニューの「+」、「-」をクリックするか、
Photoshopと同じく「Ctrl」 + 「+」キー と「Ctrl」 + 「-」キーで拡大縮小できます。
20210902_010


で、マニュアルをざっくり訳すと以下のように書いてあります。

ーーーーーーーーーーーーーーー
・シャープのパラメータは前回のものが保存されているので、リセットしたい場合はリセットすること。
A:Wavelets HFは細かい模様をシャープ化する機能である。HFのサイズを0-35の間で良いサイズに合わせる。
B:同時にHFの強度を99から0の中で良い値を探す。まずは99から始め、下げていくと良い。
C:ノイズを除くため、Noise Pre-Filterを0-3.0の間で掛ける。

AからCまでを繰り返し、ベストな値を探す。

もしベストな値が決まったら、
1.WaveletsLFを追加することで大きな模様のシャープ化が出来る。
  たいていの場合、LFでのシャープ化は弱くて良く、不要な場合もある。
2.Deconvolutionを追加することもできるが、とてもシャープな画像の時だけにすべき。
     使用する場合、HFの再調整と、Deconvolutionのパラメータの調整が必要になる。
  DeconvotionはWavelets HFと同時に使う必要があり、単体では使わないこと。

ーーーーーーーーーーー

だそうです。
とりあえず、木星でのベストパラメータはこちらになりました。
20210902_201


結構思いっきりやっちゃってますね。結果は以下のような感じ。
前回ブログにアップした画像です。
Wavelets LFだけでは不足していたので、Wevelet HFとDeconvolutionも追加しています。
20210902_202



月面の時はこちら。
20210902_011

Wavelet HFとLFだけですね。LFはおまけ的な感じで、なくてもいいくらいでした。

処理結果はこんな感じです。
20210902_012



Registaxほどパラメータは多くないですが、その分使いやすいですね。
また、DoAllを押してから非常に高速に処理されます。
月面の画像は7000 x 10000 pxくらいあるのですが、それでも5秒もかからずに
処理が終わるので素晴らしいです。


ただ、理由は不明ですが、月面のオリジナル画像(10000 x 14000pxくらい)を
開いたところ、DoAll処理をしても画面全体に処理がされず、ROIだけシャープになっていました。
あまり画像解像度が大きいとうまくいかないようです。




正直ほとんど使っていないので、パラメータの追い込みはよくわかっていませんが
少しでも参考になりましたら幸いです。








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